"おいない"の京都最新情報

2018年 6月 25日(月)
     【今日の情報 : 歳時記・催し・話題・出来事】

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 北野天満宮では祭神の菅原道真の「御誕辰祭」(誕生日)に合わせ、夏本番を前に茅の輪をくぐることで、罪や汚れをカヤに託し、厄よけや無病息災を願う「大茅の輪くぐり」の神事が六月二十五日「天神さん」の日に行われる。
昨日の大茅輸くぐりに使用される「大茅の輪」の取り付けも見ごたえがあり、風物詩の一つです。

酷暑を無事に越すことを願うことから、「夏越天神」の名で親しまれている。
直径約七~八㍍もある茅の輪が楼門に取り付けられ、参拝者は「酷暑を元気に過ごせるように」と願い事を唱えながら茅の輪をくぐり、抜き取った茅で小さな茅の輪をその場で作って持ち帰り、一年の無事を込めて玄関に吊す。
又、先着五千体限り、三百五十円で直径七~八㌢の「茅の輪」が「智の輪」に通じるとして授与されます。
※ 夏越の神事ともいわれる茅の輪くぐりは、京都の多くの神社で六月三十日に行われる夏の風物詩の一つ。
 
 貴船神社では昔から茅萱(ちがや)をくぐるとお祓いされるという故事により、実施されています。  
チガヤで作った輪。束ねたカヤの大きな輪をくぐる。

六月二十五日~三十日まで。
茅の輪くぐり神事は全国の神社でおこなわれている。
茅の輪が疫病など夏季の災厄を除くとか、身体についた穢が祓われるという呪術的な力を有しているという信仰と「大祓」が強く結びついている。
茅の輪をくぐることは、ある世からの脱皮再生を図るという意味があると考えられ、六月晦日が重要な折り目であると捉えられていたことがわかる。青々とした植物は再生を促す力を宿すと考えられていたことからも、青い茅が特に重視されたのかもしれない。茅の輪くぐり神事は、独特の作法がある。
まず、茅の輪を正面から入って左へまわり、また正面からくぐって右へまわり、もう一度正面から左にまわってくぐる。
要するに、横八の字に、三度くぐるのである。
これは夏に流行しがちな悪疫を除けるための呪的な儀礼である。
 
 

"おいない"の京都最新情報

2018年 6 月 21 日(木)
     【京 の 季 節 の 花 便 り】

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 東山区東福寺塔頭の天得院で一年で最も昼間の長い「夏至」の六月二十一日から、キキョウやツバキの見ごろに合わせて庭園の桔梗を愛でる特別拝観が行われる。
午前九時半~午後八時半。七月十日まで。
桃山時代に造られた緑鮮やかな杉苔が広がる枯山水の庭園に紫色や白、八重のキキョウ約三百株が植わって、凛とした美しい姿を見ることができる。
又塀の外側には南側の塀沿い約三十㍍に交互に並んで、秋の七草の一つハギがこの時期にも赤紫色の花をつける二度咲きで、初夏を感じさせる白色のアジサイの花との競演を見せている。
五月末から花を付け始めた落ち着いた赤紫色のハギの花とかれんな白い花をつけるカシワバアジサイの対照的な姿が、見る目を楽しませてくれる。
日没後、庭園のライトアップも行われる。見頃は七月初旬まで続く。二汁五菜の「桔梗膳」も味わえます。
   2018年 6月 23日(土)
    [京 の 季 節 の 花 だ よ り]
 
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 左京区大原の三千院で六月二十三日から恒例の「あじさい祭り」が始まる。
奥の院あじさい苑」一帯には三千株以上のアジサイが植えられ、一般的なあじさいの他にも「山あじさい」「星あじさい」「蔓あじさい」など様々なアジサイが所狭しと咲き誇っています。見ごろは六月下旬から七月上旬ごろ。
杉木立と苔むした雰囲気の中に青や薄紫の色鮮やかに咲くアジサイは格別で、中でも朝露で色を増した薄紫のヤマアジサイや小さな花びらが愛らしいホシアジサイは心が洗われる。
散策路沿いでは、大人の背丈程のアジサイも。
対照的に、せせらぎの近くではヤマアジサイが小さな花を咲かせます。
午前八時半~午後五時。七月十五日まで。拝観料 七百円。
 
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 京都御苑の東側(寺町通)沿いに建つ、節分で有名な紫式部ゆかりの廬山寺では、キキョウが見ごろになってきた。
「源氏庭」で紫のかれんな花を競い、訪れた人を楽しませている。
この寺の場所にはかって、紫式部のお父さんの藤原為時の居宅があり、式部が「源氏物語」を執筆したとされている。
キキョウは源氏物語に登場するなど古代から愛されており、廬山寺の源氏庭には平安時代の風情を伝えようと約千株が植えられて、つり鐘型の花が庭一面に、白砂と鮮やかなコントラストを見せている。廬山寺の桔梗は七月に満開となり、九月頃まで楽しめそうです。

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 2018 年 6月 20日(水)


     【今日の情報 : 歳時記・催し・話題・出来事】

 
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★洛北・鞍馬寺では六月二十日、大蛇に見立てた青竹を山刀で断ち切り、災いを払って古事を願う「竹伐り会式」が僧兵に扮した地元の人たちの豪快な刀裁きで行われた。
平安時代鞍馬寺中興の祖・峯延(ブエン)和尚が大蛇に襲われ、法刀で退治したとの故事にちなむ、千年以上の歴史を伝える神事。

江戸時代中頃から、東の近江座と西の丹波座に分かれて竹を切る速さを競い、両地方の豊凶を占うようになった。
ほら貝の音を合図に、黒の僧衣に白袈裟を弁慶かぶりした八人の大惣荒法師仲間が本殿前の特設舞台で「竹ならし」で竹の長さを切り揃え、東西に分かれ二人一組になって直径約十一㌢、長さ五㍍の青竹四本に、山刀を振り下ろし、切り落としていきます。
導師が扇をかざしたのを合図に大惣はバン、バンと激しい音を響かせながら、四本の竹に刀を激しく打ちつけた。
先に切り取った方が今年の豊作を約束されるという。
その青竹は魔除け、厄よけとされており、竹は二回切るので(竹ならし・勝負伐り)、最初の竹鳴ならしだけではなくて、勝負伐りまで見ると縁起がいいようです。
竹の切れ端は、参拝者らのお守りに使われるという。
ちなみに昨年は、六年連続で西の丹波座に軍配が上がっていますが、はたして今年の勝敗は?
信楽香爾(しがらきこうじ)執行の扇を合図に各座四人が二人ずつ竹を切り始めた。先に六つに切り分けた丹波座が「丹波の勝ち」と名乗りを上げて境内に駆けだしていくと、集まった約二〇〇人の参拝者から大きな拍手が起こった。
 
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★京都・宇治の夏の風物詩「宇治川の鵜飼」のシーズン幕開けが七月一日に迫る中、本番さながらの公開トレーニングが宇治の宇治川であり、鵜匠たちが追い綱を巧みにさばきながらウミウの調子を確認した。
風折れ烏帽子(えぼし)など伝統的な装束を身に付けた鵜匠らが、かがり火のたかれた舟上から、「ホォー、ホォー」と声を掛けたり、船べりを棒でたたいたりしてウミウの本能を刺激し、綱を引いたりして六羽ずつを操り、ウミウが魚を捕らえると舟に引き上げてはき出させて、「ウッティー」三羽を含む計十一も元気に魚を捕っていた。 七月一日~九月三十日。
 
   2018年 6月 22日(金)
    【京 の 季 節 の 花 だ よ り】
 
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 右京区花園の妙心寺塔頭・東林院で十五日から、恒例の「沙羅の花を愛でる会」が始まった。
梅雨空の下のしっとりとした方丈前庭の緑深いコケ一面に、地に咲くかのように上を向いて散った無数の白い花が鮮やかに浮かび上がり、境内に落ち着いた雰囲気を醸し出し、その風情を堪能できる。

庭には高さ十五㍍の樹齢三百年以上のナツツバキ(沙羅)の老木が十一本植えられており、梅雨の時期に白い花が開くが、朝に咲き、夕方には散る、一日限りで散るはかなさや、幹が根元から二股に分かれていることなどから、仏教の聖木「沙羅双樹」になぞらえて親しまれ、「平家物語」の一節「沙羅双樹」をしのばせる。 毎年開花の時期に合わせて公開している。初日には花供養が行われる。
沙羅の花は雨上がりか雨降りの日、または午前中に愛でると、青苔と白い花の風情があり素晴らしく、苔の上に散り敷く様を心ゆくまでお楽しめる。今年の開花はやや遅く、見頃は二十日前後。
三十日まで。午前九時半から午後四時。 有料 一五八〇円(抹茶付き)

 

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2018年 6月 17日(日)
                       [ 祇 園 祭 シ リ ー ズ]
 
 祇園祭前祭(さきまつり)の長刀鉾下京区四条通烏丸東入ル)が、今年の稚児で同志社小3年小林勇太朗君を町内に迎え入れる「結納の儀」が十七日、西京区の小林君の自宅で行われた。稚児の父親が大役を引き受ける決意を長刀鉾保存会役員に伝えた。
小林君の自宅の一室には祭壇が組まれ、八坂神社(東山区)の祭神を示す掛け軸が掛けられた。掛け軸の前で同神社の神職がおはらいした後、羽織はかま姿の保存会役員と稚児と禿(かむろ)の父親らが向かい合った。
保存会の井上俊郎代表理事が「幾久しくお受け取りください」と結納の品を差し出すと、稚児の父小林育朗さんは「身が引き締まる思いです。稚児の大役を無事務められるよう精進していきます」と返礼した。勇太朗君は今後「町内の子」としてさまざまな神事に臨む。
 
  2018年 6月 18日(月)
                          【京 の 季 節 の 花 だ よ り】    
  
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 東山区建仁寺塔頭・両足院は、六月六日から庭園を特別公開する。
白砂と苔に青松が美しい唐門前庭、枯山水庭園の方丈前庭、京都府指定名勝庭園の池泉廻遊式庭園からなる書院前庭の池の周りに植えられている約一千株の「半夏生」(ハンゲショウ)が葉の一部が化粧したように白く変色し、見ごろを迎えている。
純白に変わった葉が花のように、庭池の周りを彩っている。

ハンゲショウドクダミ科の多年草。名前は、七十二候の一つの夏至から十一日目の「半夏生」に花を咲かせるからとも、葉の表面がけが白く変化し「半化粧」するからともいわれる。
※ 寺宝展「朝鮮通信使の足跡」も同時開催され、龍山徳見禅師による開創の建仁寺塔頭寺院で、通常は予約をしないと拝観できない。茶室「水月亭」の特別拝観もあります。
拝 観 午前十時~午後五時まで。  七月十日
 
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   2017年 6 月 16日(土)
     [今日の情報・歳時記・催し・話題・出来事]
★第二十五回を迎える初夏恒例の「都の賑い 京都五花街合同伝統芸能特別公演」が左京区ロームシアター京都メインホールにおいて開催することになりました。
 
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 当公演では、歴史と伝統を誇る京都五花街上七軒先斗町祇園甲部・宮川町・祇園東)の約八十人が色とりどりの着物姿で参加し、芸舞妓が一堂に会して、それぞれの花街の舞を披露するとともに、呼び物の舞妓二十名が勢ぞろいする「舞妓の賑い」の華麗な舞台もお楽しみいただけます。
<2018年の演目(出演順)>
 花 街   演 目
上七軒   長 唄 風流寿三番叟
先斗町   常磐津 粟 餅
祇園甲部  東明節 秋の七草 七福神
宮川町   常磐津 廓八景
祇園東   長 唄 二人猩々
舞妓の賑い 京を慕いて
フィナーレ 祇園小唄
花街の舞妓二十名が、同じ曲を違う派の振付けで舞います。
出演者全員が祇園小唄に合わせ舞台に登場し、挨拶をします。
日 時:
   六月十六日(土)一回公演 
    午前十一時〇〇分~午後一時三十分
   六月日十七(日)二回公演 
    午前十一時〇〇分~午後一時三十分
会 場:ロームシアター京都メインホール
料 金:1等席(1階全席)   : 13,000円
    2等席(2階全席)   :  8,000円
    3階A席(正面前方) :  5,000円
    3階B席(正面後方) :  3,000円
    3階C席(両サイド) :  2,000円  
 【五花街の夕べ】
都極上のおもてなし~
 ★「都の賑い」で心満たされた後は、初夏の京都の宵を彩るひとときを各花街ごとに舞妓・芸妓さんがお迎えし、華やかな舞台の余韻の中で、舞台とは違い、きぬずれの音を聞きながら目の前で見る舞姿は一段と美しい芸妓・舞妓たちの接待による歓談の一時を心ゆくまでお楽しみください。老舗の料亭の京料理で舌鼓をと・・粋な企画もあります。
京都の老舗料亭で芸舞妓のおもてなしを受けながらいただく京料理は格別です。すぐ目の舞も披露され、身近に花街の文化を感じていただけます。花街の世界に浸る、特別な一日をお過ごしください。
日 時: 六月十六日(土)午後六時半~
会 場: 岡崎つる家(定員五十名)  菊乃井(定員三十名)   柊家(定員三十五名)  瓢亭(定員三十名) 炭家(定員三十名) いずれも三八、〇〇〇円 
日 時: 六月十七日(日)午後六時半~
会 場: 京都ホテルオークラ(定員百五十名) 二〇、〇〇〇円
          2018年 6月 17日(日)
               【今日の情報 : 歳時記・催し・話題・出来事】
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 西京区大原野十輪寺で五月二十八日、平安時代六歌仙の一人、伊勢物語の主人公の在原業平をしのぶ法要が新緑のモミジが映え、鳴り響く三弦と声明に「業平忌三弦法要」が営まれた。
十輪寺は業平が政略で離された恋人の二条后を思いながら晩年この地に住み、元経(八八〇)年五月二十八日、五十六歳で亡くなるまで、ここで塩を焼いて風情を楽しんだと伝わる。
業平忌は、一族の女性との仲を裂いた藤原氏が、たたりを恐れ供養したのが始まり。塩竃の跡や墓もある。
本堂前に特設した祈願道場で、三弦を奏でる独特の声明法要で、住職らが三弦を奏でながら独特の節回しで般若心経や天台声明を唱えた。
業平が好んだと云われるカキツバタや歌詠みである業平を慕って多くの俳人歌人が集い、日本舞踊・京舞の奉納や、書や献花の奉納もあり、平安の歌人に思いをはせていた。

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 2018年 6月 14日(木)


     [京 の 季 節 の 花 だ よ り]
 
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宇治市五ケ庄の黄檗宗大本山・万福寺で、前住職が集めた、たくさんのハスが今も大切に育てられ、間もなく見頃を迎える。今年は一つの茎に二つの花を付け、瑞兆(ずいちょう)とされる「双頭蓮」が数年ぶりに見つかり、参拝者の注目を集めている。
二〇一四年に亡くなった岡田亘令・前住職が一九八〇年代から、末寺の千手院(伏見区)でハスを集め始めた。その後、万福寺塔頭の瑞光院に移り、十五年ほど前に依頼を受けて万福寺へ寄進した。現在、約六〇種一六〇鉢が境内を飾る。
双頭のつぼみを付けたのは、中国で「国父」とされる孫文が支援者の日本人に贈った種が由来の「孫文蓮」。開山堂の前にある。
開花すると、ピンク色のふちの花を咲かせる。つぼみは数日で花を開かせる見込みで、開花して四日ほどで散り始めるという。
境内にある鉢植えのハスの見頃は今月中旬から来月中旬まで。拝観料が必要。
 
    2018年 6月 15 日(金)
                          【京 の 季 節 の 花 だ よ り】
 
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  右京区花園の妙心寺塔頭・東林院で十五日から、恒例の「沙羅の花を愛でる会」が始まった。
梅雨空の下のしっとりとした方丈前庭の緑深いコケ一面に、地に咲くかのように上を向いて散った無数の白い花が鮮やかに浮かび上がり、境内に落ち着いた雰囲気を醸し出し、その風情を堪能できる。
庭には高さ十五㍍の樹齢三百年以上のナツツバキ(沙羅)の老木が十一本植えられており、梅雨の時期に白い花が開くが、朝に咲き、夕方には散る、一日限りで散るはかなさや、幹が根元から二股に分かれていることなどから、仏教の聖木「沙羅双樹」になぞらえて親しまれ、「平家物語」の一節「沙羅双樹」をしのばせる。 毎年開花の時期に合わせて公開している。初日には花供養が行われる。
沙羅の花は雨上がりか雨降りの日、または午前中に愛でると、青苔と白い花の風情があり素晴らしく、苔の上に散り敷く様を心ゆくまでお楽しめる。今年の開花はやや遅く、見頃は二十日前後。
三十日まで。午前九時半から午後四時。 有料 一五八〇円(抹茶付き)
               【今日の情報 : 歳時記・催し・話題・出来事】 
 
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 東山区真言宗智山派総本山・智積院で六月十五日、宗祖弘法大師空海の誕生日(六月十五日)と宗派の高野山中興の祖・覚鑁(かくばん)の誕生日(六月十七日)にちなんで祝う法要で、青葉の美しい時期に催されることから「青葉まつり」と呼ばれている。
毎年智積院では、この誕生を祝う法要「青葉まつり」を行っております。
弘法大師は、中国に渡り日本に密教を伝え、高野山を開いた方です。真言宗の宗祖であると同様に、さまざまな業績を残され全国各地で尊崇されています。 興教大師は、弘法大師の教えを復興したことから、真言宗の中興の祖といわれる方です。 弘法大師のご生誕は宝亀五年(七七四年)六月十五日、興教大師のご生誕は嘉保二年(一〇九五年)六月十七日です。
金堂での慶祝法要に続き、全国各地から集まった山伏約五十人による柴灯大護摩供は、ほら貝が鳴り響く中、点火した護摩壇に無病息災などの願いが込められた護摩木が投入され、炎と煙が立ち上がる前庭で行われた。
同時に国宝の障壁画(長谷川等伯筆)や華道展も開かれます。皐月やツツジが見事な桃山時代の緑がまぶしい名勝の庭園、及び収蔵庫の障壁画の無料公開もあります。
 
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東山区の八坂神社で十五日、平安時代に始まった「祇園臨時祭」の流れをくむ「例祭」が行われた。舞殿では優雅な舞「東遊(あずまあそび)」が披露された。
旧暦六月十四日に祇園祭後祭(あとまつり)と還幸祭が行われ、その翌日には朝廷より神前に贈り物が届けられた歴史にちなむ祭り。一八六四(慶応元)年に約四〇〇年ぶりに再興されて以降、六月十五日に例祭が行われている。
祭りには氏子組織や祇園祭の山鉾、神輿(みこし)の関係者が参列した。

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2018年 5月 20日(日)
     【今日の情報 : 歳時記・催し・話題・出来事】

 
 平安時代の船遊びを再現する車折神社右京区)の三船祭が二十日、渡月橋上流の大堰(おおい)川で営まれた。新緑に包まれる川面に優雅な王朝絵巻の世界が広がった。
八九八年に宇多上皇大堰川で船遊びをした故事にちなみ、一九二八年祭りの復活を望む地域住民らの声を受け、地元の商店や観光関係者が昨年二月に「三船祭保存会」を発足した。より多くの人に祭りを楽しんでもらおうと清少納言役の女性を地元から公募し、華やかさを増して再出発を果たした。
真夏を思わせる日差しの中、龍の頭などで飾り立てられたきらびやかな船がゆったりと進み、船上では雅楽舞楽が奉納された。
十二単(ひとえ)を着た清少納言役をはじめ、平安装束に身を包んだ三船祭保存会や神職、いちひめ雅楽会、日本今様歌舞楽会メンバーら約一〇〇人が参加した。
時代装束姿の参加者は、府立嵐山公園中ノ島地区から一行は中之島から船着き場まで行列した後、河原の祭壇で「芸能・芸術を通した世界平和」を祈願。龍頭(りゅうとう)船や鷁首(げきす)船などに分かれて乗船し、御座(ござ)船に乗った清少納言役は船べりから扇を川に放つ扇流しを披露した。
神事の後、午後二時に清少納言役や神職らが乗る御座船を先頭に、計七隻の船が川に進んだ。
供奉船からは舞楽や今様歌が奉納され、清少納言役のきらびやかな扇を流す「扇流し」を披露した。両岸は大勢の観光客で埋め尽くされ、みやびな光景を見入っていた。
集まった大勢の観光客は手こぎボートで船の間近まで繰り出し、カメラや携帯電話で優雅な王朝絵巻の一コマを写真に収めていた。
 右京区愛宕・野宮両神社の祭礼「嵯峨祭」が五月二十日の神幸祭で神輿が嵯峨釈迦堂前の御旅所まで巡行します。
嵯峨祭は室町時代から続き、神仏習合の名残をとどめている大覚寺の祭りとして始まったとされ、古くは約六百余年前の貴族の日記に登場し、元禄四年には、松尾芭蕉が落柿舎に滞在中この嵯峨祭を楽しんだという記録が嵯峨日記にあります。現在は地域の祭だが愛宕神社野宮神社を祭神として行われる。また、江戸時代まで二基のみこしを所有していた大覚寺に巡行し、祈願を受けている。
愛宕神社みこしが一八一〇(文化十)年、野宮神社みこしが一七三七(元文二)年の製作で、前回の修復が一八四四(天保十五)で両みこし共、痛みが激しく老朽化したので修復された。
還幸祭は二十八日、嵯峨・嵐山一帯で繰り広げられる。
午前中に御旅所出発後、嵯峨の町内を一巡。午後に嵐山出発。稚児行列、子供神輿剣鉾巡行。随行愛宕神輿、野宮神輿、神酒車などが巡行。
大行列や長さ約五㍍、重さ四十㌔近い、剣鉾を持った男衆が鉾上部の鈴を鳴らしながら勇壮な剣鉾差しが披露され、その後を二基の神輿が北嵯峨から渡月橋至る初夏の嵯峨野路を練り歩き、こちらも盛大です。
 
 ★国の重要伝統的建造物群保存地区の指定を受けている京都府南丹市美山町北の「かやぶきの里」で五月二十日、地域の防火施設点検のため、放水銃の一斉放水訓練が行われ、サイレンの合図で、今回点検対象とした五十六基の放水銃が勢いよく水柱を噴きだし、集落全体がたちまちシャワーに覆われ、約五分間の放水で、水煙にかやぶき民家は水のカーテンに包まれたかやぶきの里は、一九九三年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。現在、三十八棟のかやぶきの家があり、今では里の風物詩として知られ、全国から大勢の写真愛好家や観光客が訪れ、新緑の彩りを深めた集落を包むシャワーの競演を盛んにカメラに収めていた。例年午前中に行っていたが今年は午後一時半から。
二〇〇〇年五月二十日未明にかやぶきの美山民俗資料館が焼失し、その後、放水銃六十二基を整備し、毎年火災のあった五月と十一月に施設の点検と、防火の誓いを兼ねて一斉放水を実施している。最近では観光名物にもなっている。
 
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 浄土真宗本願寺派の宗祖親鸞の誕生を祝う、毎年恒例の降誕会(え)が二十日、下京区の同派本山・西本願寺で営まれた。重要文化財の南能舞台では祝賀能が上演され、一二〇〇人を楽しませた。
本願寺と能は室町時代本願寺八世蓮如のころから関係があるといい、十九世紀後半からは祝賀能が恒例となった。
世襲制門主の代替わりを祝う「伝灯奉告法要」が営まれていることから、父子をテーマにした演目となった。冒頭、現在では西本願寺でしか見られないという「お能始めませい」との「触れ」から始まった。観世流シテ方の片山九郎右衛門さんらが出演。優雅な天女の舞と山神の激しい舞いがある世阿弥作「養老」や、文殊菩薩の使いである獅子が変化に富んだ華麗な舞いを披露する「石橋(しゃっきょう)」などが披露された。観客たちは、日本最大級の屋外能舞台で演じられる能に見入っていた。
また、親鸞の木像を安置する御影(ごえい)堂で法要が営まれ、境内南側にある唐門が三十四年ぶりに開かれた。
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                                              [葵 祭 シ リ ー ズ]
 
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 葵祭を締めくくる小川流煎茶献茶祭が二十日、左京区下鴨神社で行われた。七代家元を継承した小川後楽さんが、心を込めた一煎をいれ、神前にささげた。
祭の無事を奉告する恒例の行事。昨秋、六代家元が亡くなったことを受け、今年は神前に、家元襲名も合わせて奉告した。
神事に続き、本殿前の舞殿で新家元が厳かにお手前に臨んだ。流祖伝来の本格手前で二碗に静かに茶を注ぎ、東西の二神に献じた。
献茶式後、境内の供御所(くごしょ)に設けられた本格手前の茶席では、歴代家元の遺愛の品などで列席者をもてなした。直会(なおらい)殿にも文人手前席が設けられ、汗ばむ陽気の中、訪れた約三〇〇人は、趣向の違いとともに、喉を潤す煎茶の清味を味わってい
た。

        [京 の 季 節 の 花 だ よ り]
 
 左京区古知平町の阿弥陀寺で、谷あいの湿地に生えるクリンソウが、見頃を迎えている。
濃いピンクや白、黄色に混じってオレンジ色や薄いピンクのものもある。クリンソウは二〇一五年の府のレッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されているサクラソウ科の山野草。もともとは山に自生していたのを、寺が三十年前から境内で株分けしながら育てている。今年は四月末ごろから開花し始めた。現在は二〇〇株が競うように咲き、新緑と色鮮やかな花の対比がすがすがしい。
   2018年 5月 21日(月)

    【今日の情報 : 歳時記・催し・話題・出来事】  
  
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東山区三十三間堂廻り養源院は、文禄三年(一五九四)淀君が父の菩提を弔うため秀吉に願い建立しました。
商売繁盛、無病息災、家内安全の御利益があるとされる養源院の大般若経会は、一月、五月、九月、の二十一日に行われる恒例行事です。
一切は空であるとの思想を説く仏教の諸経典を集成した大般若経全六〇〇巻を御宝前で導師と出仕の僧四人で転読します。
当日の参拝者には御札の授与があり、御供養が配られます。