"おいない"の京都最新情報

 2019年 1月 8日(火)


     [今日の情報・歳時記・催し・話題・出来事]
 
 ★ 国の安泰や五穀豊穣(ほうじょう)を祈る、平成最後の「後七日御修法(ごしちにちみしほ)」が八日、南区の東寺(教王護国寺)で始まった。天皇の御衣を前に真言宗各派の高僧たちが七日間、非公開の法要を営む
法要開始に先立ち宮内庁京都事務所(上京区)から勅使が到着し、御衣を届けた。続いて大阿闍梨あじゃり)を務める長谷寺真言宗豊山派総本山、奈良県桜井市)の田代弘興化主ら僧侶約四〇人が境内を歩き、法要を営む灌頂院(かんじょういん)に向かった。
沿道には近くの保育園児や各派の僧侶が集まり、行列に向かい手を合わせた。また参拝者たちは朱傘を差し向けられながら静々と歩く高僧の列を写真に収めていた。
後七日御修法は真言宗最高の儀式とされる。空海が八三五(承和二)年に宮中の新年の行事として始めた。明治維新直後に廃仏毀釈(きしゃく)の影響で廃れたが、一八八三(明治十六)年以降、東寺で営まれている。
 
 
★茶道速水流の初釜式が八日、北区の滌源居(てきげんきょ)で始まった。今年三月に家元の代替わりが予定されており、七代の速水宗樂(そうがく)家元と八代を襲名する宗広若宗匠が、南禅僧堂師家の日下元精さんら招待客に晴れやかな年始のあいさつをした。
宗広若宗匠が炭手前をする傍ら、後見の宗樂家元が「昨年を象徴する漢字は『災』でしたが、災いを転じて福となす。元号が代わり、私たちも代替わりの年となります」と、新たな時代の平穏を願った。
 濃茶席は宗樂家元が、薄茶席は宗広若宗匠がお点前。六代宗仁作の茶杓「子々孫々」をはじめ、歴代の好み物や鶴亀をあしらった道具を用い、和やかな茶で初春を祝った。初釜式は十二日まで続き、約一六〇人を迎える。
 
   2019年 1月 9日(水)

     [今日の情報・歳時記・催し・話題・出来事]
 
 
★九売繁盛や家内安全を祈る「十日えびす大祭」の宵えびす祭が九日、東山区恵美須神社であった。大勢の商店主や会社員らが詰めかけ、「仕事で良い縁に恵まれたら」「お金持ちになりますように」と、縁起物の「吉兆笹(ささ)」を次々に買い求めていた。
「商売繁盛でササ持って来い」との掛け声が流れる境内は夜、仕事を終えた参拝客らでにぎわった。神楽の奉納で祈とうを済ませた吉兆笹を受け取り、宝船や千両箱などを飾り付けてもらっていた。              大祭は「初えびす」とも呼ばれ、えびす神が一月一〇日に生まれたことにちなむ。十一日まで夜通し開門し、最終日の十二日は午前九時~午後一〇時に参拝を受け付ける。
 
 
浄土真宗本願寺派本山の西本願寺で九日、宗祖親鸞の遺徳をしのぶ法要「報恩講」が始まった。全国から訪れた僧侶や門信徒約千人が御影堂(ごえいどう)に集い、念仏を唱えた。
阿弥陀堂が修復工事中のため、御影堂の正面には本尊の阿弥陀如来像が据えられ、正面右奥に親鸞の木像を安置。雅楽の音が響く中、大谷光真門主が導師を務め、門信徒とともに親鸞が作った「念仏正信偈(げ)」を唱えた。法要に続いて、大谷光淳門主が二〇二三年の親鸞生誕八五九年と二十四年の立教開宗八〇〇年について門信徒に宛てた書簡「消息」を発表。二十三年に慶讃法要を営む考えを示し、「互いに心を通い合わせて生きていける社会の実現に向け、慶讃法要を迎えましょう」と述べた。
十六日までの期間中、約5五人の参拝者を見込む。境内では、全国から寄せられた絵画や書道作品を展示する「全国児童生徒作品展」や、東日本大震災被災地物産展などが開かれる。
 
   2019年 1月10 日(木)

     [今日の情報・歳時記・催し・話題・出来事]
 
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★茶道表千家の初釜が十日、上京区不審菴で始まった。千宗左家元が十五代を襲名し初めての初釜で、寒中らしい冷え込みの中、訪れた各界の招待客がすがすがしい新年の茶に心を和ませた。
午前十時の初席には千宗室裏千家家元や千宗守武者小路千家家元、西脇隆俊京都府知事、門川大作京都市長ら二十六人を迎えた。茶室残月亭と九畳敷の床には、千家再興の基となった「少庵召出状(めしだしじょう)」と三代元伯宗旦筆の「春入千林処々鶯(はるいるせんりんしょしょにうぐいす)」の軸が掛けられ、宗左家元と宗旦前家元がそろって「明けましておめでとうございます」とあいさつした。
えとにちなんだ新調の水指や六代覚々斎作の茶杓「猪ノ子」などで、宗左家元がふくよかな濃茶を練った。炉縁や食籠(じきろう)など宗旦前家元好みの道具も多く用いられ、継承を感じさせた。
正客の千宗室裏千家家元は「(宗左)家元の初のお茶をいただき、縁起良くありがたい。而妙斎(じみょうさい)宗匠(前家元)と猶有斎(ゆうゆうさい)宗匠(家元)とで、ちょっとずつお茶の味に幅があるように感じられます」と話しかけた。
十四日まで続き、約一五〇〇人を迎える。十七~二十日まで。
 
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