"おいない"の京都最新情報

2018年 7月 3日(火)


     [ 祇 園 祭 シ リ ー ズ]
 
 祇園祭の前祭(さきまつり)巡行(十七7日)でしんがりを務める船鉾(新町通綾小路下ル)は三日、ご神体人形に関わる新旧の面の無事を確認する「神面改め」を行った。祇園祭船鉾保存会の理事長らが、無言で二つの面を掲げた。
神面はご神体人形の一つ神功皇后の面で、室町時代に制作された本面と、江戸時代の写し面がある。巡行時は写し面をご神体人形に付け、本面は保存会役員が持参し鉾に乗り込む。
午前十時、会所で八坂神社の神職を迎えて「吉符入り」が始まった。続いて、保存会の理事長が本面を、船鉾町町内会長が写し面を木箱から慎重に取り出した。二人は息がかからないよう口に懐紙をくわえ、新旧の面を約30秒間掲げた。面の無事を確認すると再び丁重に木箱に収めた。
 
 祇園祭の函谷(かんこ)鉾(四条通烏丸西入ル)はこのほど、鉾の屋根の飾り「懸魚(げぎょ)」を修復した。修復に合わせて金箔を張り直し、一七〇年前の制作当時の輝きを取り戻した。
懸魚は一八四八(嘉永元)年の木製で一対あり、今回修復されたのは鉾後ろ側で、縦約四〇センチ、横約三〇センチ。昨年の巡行時に破損したため修復した。落ち着いた金色に見えるよう、張り直した金箔の上に生漆を重ねて塗った。
十二日の曳初(ひきぞ)め以降、見学できる見通し。