"おいない"の京都最新情報

 
 
   【今日の情報 : 歳時記・催し・話題・出来事】
 
みな月
 ★京都では六月三十日に「水無月」という和菓子を食べる習慣がある。
このお菓子は、むかし貴重であった「氷」のかたちをなぞった物といわれています。

天然の氷雪を氷室に蓄え、六月三十日にその氷を宮中に献上していた。
一般には夏季に氷を得ることがかなわず、形を氷になぞらえて麦粉で作っていたが、徳川時代中期に至り小豆を混え三角に切り、現在の形となった。悪疫を防ぎ、災難をも除くためとし、広く洛の内外に用いられたもので、「みな月」は京都独特の名物である所以でもある。最近では三角を基幹として色んな形が出てきた。
 
市比売神社:「夏越の祓い」’08(解)
 下京区・市比売(いちひめ)神社の「夏越の祓」の神事。
半年間の厄を清め、無病息災を願う。

紙人形を川に流し、厄をはらう「ひとがた流し」が三十日夜、下京区高瀬川であった。氏子らが見守る中、ぼんぼりの柔らかな明かりで照らされた川面を「ひとがた」が彩った。
参拝者は、境内に設置された茅の輪をくぐり、名前と年齢を書いたひとがたにそっと息を吹きかけていた。高瀬川には、全国から納められた約五千枚の紙人形がまかれ、厳かな雰囲気に包まれていた。

嵐山鵜飼 外国人鵜匠
★全国初の外国人の鵜匠見習いとして、嵐山で鵜飼しいに挑戦しているコリヴォー・ラリッサ・カテリンさん(28)のデビューが七月一日に迫り、練習は大詰めを迎えた。                            
練習は一日三時間、週五日のペースで行われる。今月九日から鵜が飲み込んだアユを口から吐き出させる練習をはじめ、十九日にはアユを驚かせるためのかがり火を回した。川開き当日と同じ出発地点から船をこぎ出しかがり火を回すポイントを確認するなど本番を想定した内容も含まれる。
初日は鵜の動きにうまく反応できず、手縄(たなわ)をからませたが、現在は鵜を引き寄せたり魚を吐き出させたりする作業も全て一人で行う。練習中の真剣な表情の中にも、笑顔が見られるようになった。「鵜に言葉は通じないので、うまく操らなければ良い動きができない。もっと集中して練習を続けたい」と、コリヴォーさんは向上心を見せる。
鵜から手縄をほどく作業では、現役鵜匠に負けない手際の良さを見せるという。一日の川開きでは、四羽の鵜を操る予定だ。
コリヴォーさんはドイツとカナダの両国籍を持ち、今月八日から練習を始めた。
[京 の 季 節 の 花 だ よ り]

宇治・平等院:鳳凰堂に映える「平等院蓮」が開花 
 世界遺産平等院でこのほど、境内で出土した種を育てた「平等院蓮(びょうどういんばす)」が開花した。透明感のある白い大輪の花が、平安の息吹を伝える鳳凰堂に映え、訪れる人を魅了している。
平等院蓮は、一九九九年に鳳凰堂前の阿字(あじ)池の発掘調査で江戸時代後期の地層から見つかった一粒の種を発芽させた。二〇〇一年以降、毎年花を咲かせている。
つぼみの時は先端が少し赤いが、開花すると真っ白なのが特徴。葉脈が透き通るほど花びらが薄い。小雨が降った朝は、花をぬらす水滴がさらに清涼さを加える。
境内では十四鉢の平等院蓮を含めハスを五十五鉢展示している。花は早朝に咲き、午前には閉じることが多い。見頃は七月上旬という。
 
地主神社:「茅の輪くぐり」
★半年間の厄と汚れをはらい、残り半年を無事に過ごせるようにと息災を祈る「夏越の祓い」(水無月祓)が六月三十日、京都市内の各神社で行われる。
主な神社としては、上賀茂神社吉田神社建勲神社・白峯神社・地主神社貴船神社・城南宮・車折神社・梅宮神社・御香宮神社などでは、一年間の折り返しにあたるこの日、大きな「茅の輪」を社頭に飾り、その茅の輪をくぐると無病息災・悪厄退散になると伝えられ多彩な催しを行う。
神社に伝わる和歌を唱しながら茅の輪くぐりや城南宮では交通安全祈願のため、車を通り抜けさせる直径五㍍のジャンボ茅の輪を設置したり、境内の小川で人形流しや人形を浄火で焼くお焚き上げなど、又和菓子の「水無月」を無料でふるまう神社もある。
 
護王神社、「夏越の祓」前に 茅の輪くぐり 2017年