"おいない"の京都最新情報

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 下京区・市比売神社で五月十三日、いちひめ祭(斎矢神事)が商売繁盛や厄よけを願って十二本の矢を放つ神事「試し弓」が営まれた。
試し弓は、氏子・崇敬者の招福を願い、平安時代に、藤原経清・源為家が神社境内で行った弓矢の勝負「競弓(くらべゆみ)」の故実に倣い「斎矢・試弓神事」が奉納されます。
毎年この日に行う春季大祭と併せて実施している。
直垂烏帽子姿で、商売繁盛や招福を願う人々の名を裏面 に記した約五㍍離れた的を目がけて六本ずつ矢を放ち、大きな音と共に矢が次々と的に突き刺さる。 矢の当たった人には一年間その矢が預けられ、願いが叶うという「斎矢神事」が行われます。いちひめ神社三種の御神物の一つ「霊爾の幸の御札」が授与されます。
この後、「いちひめ雅楽会」が雅楽演奏と舞を披露した。
   
 
 
東山区・信州善光寺別院の得浄明院で十三日、芸事や商いの神としてまつる白天龍王の祭事があり、手を触れずに豆腐を切り分ける式包丁が奉納された。
式包丁は、料理人で「現代の名工」にも選ばれた一條庖勝(いちじょうほうしょう)流三代目富田家元が奉納した。通常は鮮魚や鶏肉をさばくが、寺院のため殺生を避け、特別に木綿豆腐が用意された。
豆腐の式包丁は、富田さんが平安時代から伝わる作法を基本に自ら文献を調べ再現。
包丁と二本の真魚(まな)箸を巧みに使い、華麗な所作で豆腐切り分けた。切った豆腐を並べて「長命」の二文字をつくり、健康長寿を祈願した。
古式ゆかしい妙技を大勢の参拝者が見入った。