"おいない"の京都最新情報

2018年 11月 3日(土)


     [今日の情報・歳時記・催し・話題・出来事]
 
 左京区一条寺・狸谷山不動院で、十一月三日、「狸谷山不動尊秋祭 」が行われる。
平安京桓武天皇によって東西南北の魔界封じがされていた、その東北の鬼門を鎮護するよう祀られたのが狸谷山不動院です。
本尊は悪鬼退散に霊験あらたかなタヌキ(当て字で「咤怒鬼」)不動明王
立教開山にちなむ秋季大祭で、山伏・稚児らによる山内お練り行列のほか、山伏による柴灯大護摩供が行われます。
 
 ★伏見の城南宮では十一月三日、平安時代の王朝絵巻を再現した優雅な歌会「曲水の宴」が開かれる。
琴の音色が響く庭園で、曲折した遣水(ヤリミズ)と呼ばれる小川のほとりに座った歌人が短歌を披露し、観客はひとときを雅な世界に酔いしれる。
清流にのぞんで酒を入れた朱の杯を流し、その杯が流れてくるまでに詩歌を作り杯を巡らす曲水の宴は、中国古代に始まったとされ、日本では奈良時代から平安時代中期まで宮中で特に盛んに開かれていた。
城南宮では毎年、春・秋二回開かれて、その都度歌題を定め、色鮮やかな狩衣や小袿の平安装束をまとい、公郷や女官に扮した七人の歌人が短歌を短冊にしたため、遣り水を流れてくる杯の酒を飲み干し、王朝文化に思いをはせ、紅葉の中で繰り広げられる優雅な雰囲気を醸し出す一大王朝絵巻です。
紅葉が色づき始めた平安の庭で、短歌結社の主宰者や書家の男女七人が狩衣(かりぎぬ)の公卿(くぎょう)姿や小袿(こうちぎ)の女官姿で水辺に座った。平安貴族の装束を身につけた男女の歌人が、小川の辺(ほとり)に座ると、川上から童子が、鴛鴦(おしどり)の姿をかたどった「羽觴」(うしょう)の背に朱塗りの盃をのせて流します。上流からゆっくりと杯が流れる中、その場で出された歌題に合わせた歌を短冊にしたため、目の前の杯に手を伸ばしていた。宴の間には静々と白拍子の舞が披露され、一層興趣を添えます
 
     [京 の 季 節 の 花 だ よ り]
 
 
叡山電鉄は、市原-二ノ瀬間の約二五〇メートルでモミジをライトアップする取り組み「もみじのトンネル」を三日から始める。沿線は九月の台風二十一号で倒木などの被害を受けたが、モミジは例年通り赤く色づき始め、点灯すると幻想的な光景が浮かび上がった。
同電鉄や貴船観光会が三日から二十五日まで行うイベント「京の奥座敷貴船もみじ灯篭(とうろう)」の一環で十六回目。期間中、ほかに貴船神社一帯ではあんどんを多数設置したり、モミジをライトアップしたりもする。
日没ごろ点灯すると、ちらほら赤く色づき始めたモミジ約二八〇本が照らし出された。電車は同区間を通過する際に速度を落とし、車内も消灯する。二十五日まで午後四時半ごろから九時ごろまで点灯する。紅葉のピークは今月中旬ごろという。
同電鉄は、倒木が多発した貴船口-鞍馬間が先月二十七日に復旧し、全線運行を再開したばかり。
 
 永観堂禅林寺)で、秋の夜間特別拝観「もみじのライトアップ」の点灯が始まった。
赤く色づき始めたモミジが、月明かりをイメージした柔らかな光に照らし出されている。
境内にはイロハモミジやヤマモミジなど約三千本があり、根元に置かれた六七六基の照明が木々を包む。放生池周辺では、池中央へと架かる石橋や、岸辺に植えられた木々の緑や赤くなった葉が水面に映り込んだ。東山中腹にある多宝塔にも照明が当てられ、漆黒の山並みを背景に美しい姿が浮かび上がった。
特別拝観は三日から十二月二日の午後五時半~九時(八時半受け付け終了)。見頃は例年並みの今月中旬から下旬の見込み。拝観料六〇〇円。小学生以下無料。