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 2018年 2月 17日(土)
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 世界遺産清水寺は、境内の慈心院(随求(ずいぐ)堂)の本尊・大随求菩薩坐(ぼさつざ)像をこの春と秋に開帳する。
安置されている随求堂内で公開する「居開帳」は二二二年ぶりという。
同寺は観音霊場の「西国三十三所」の第十六番札所。西国霊場は今年草創一三〇〇年を迎えることから、特別拝観の一環として実施する。
同寺によると、坐像は江戸時代中期の享保十三(一七二八)年に造られた木彫像で像高一一〇センチ。頭上に宝冠を頂き、八本の腕に五鈷杵(こしょ)や剣、蛇といった法具などを持つ。円形の光背には金泥の梵字(ぼんじ)が施されている。
随求堂は盛松権律師(せいしょうごんりっし)が享保二〇(一七三五)年に再興した。現在では暗い空間を歩いてお参りする「胎内巡り」で知られる。
これまでに大随求菩薩坐像が随求堂で開帳されたのは宝暦四(一七五四)年と寛政八(一七九六)年の二回。このお堂以外で本尊を公開する「出開帳」は、一九八九~二〇一三年に、展覧会や清水寺境内の別の施設など計二十九カ所で実施されたことがあるという。
居開帳は三月二日~十八日と、一〇月五日~十五日。拝観料は一〇〇円。