[祇園祭シリーズ]

【祇 園 祭 シ リ ー ズ】

 
祇園祭山鉾巡行で先頭を行く長刀鉾の神事始め「吉符入りの儀」が五日営まれ、今年務める稚児が巡行の際に鉾の上で舞う「太平の舞」を、鉾の立つ町会所の二階から四条通に向かって披露した。
長刀鉾保存会の役員や囃子方など約五十人が出席し、稚児と禿の名前を書いた吉符を神前に納め、祭りの無事を祈った。
続いて、クジャクの羽を飾った「蝶とんぼ」の冠をつけ、藤色の振り袖に若草色の裃のりりしい姿で、二人の禿とともに二階の窓辺に現れ、ゆったりした奉納囃子が演奏される中、
天下太平と五穀豊穣を祈って、前方に大きく身を乗り出して円を描くように優雅に舞った。 稚児係りに支えられ、会所の窓から身を乗り出すと、市民や観光客はカメラのシャッターを切っていた。